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よくある質問

労働相談コーナーによくある相談

Q.【採用内定】採用内定を、後日、取消すことは可能か。

A.
採用内定の取消しの際、その採用内定が労働契約の予約なのか、労働契約が成立しているのかが問題となります。これについては、採用通知の内容、あるいは採用内定から採用に至るまでの手続きなどから判断されますが、最高裁判所は、内定の通知後、入社誓約書まで提出している場合は、会社と労働者の間に「始期付解約権留保付労働契約」が成立しているとしています(大日本印刷事件 最高裁判例 昭54.7.20)。
労働契約が成立している場合、その内定取消しは労働契約の解除となるので、解雇に準じたものと考えられます。したがって、内定取消しが適法と認められるのは、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」に限られ(労働契約法第16条)、このような理由がなければ内定を取り消すことはできず、使用者の恣意的な内定取消しについては、債務不履行や不法行為に基づく損害賠償が認められます。
具体的に内定取消しが認められる理由としては、「卒業ができなかった。」、「病気やケガで働けなくなった。」、「犯罪を犯した。」など内定時の評価に質的な変更を生じた場合があります。 「他にもっとよい人が見つかった。」、「入社前研修時に協調性の欠如が判明した。」などというのは合理的な理由とはいえません。
なお、労働契約の予約である場合には、労働契約の成立前ですから、それを取り消しても「解雇」の問題は生じず、その取消事由が不当な場合は、会社はその予約契約の不当破棄という民法上の責任(損害賠償)を負うことになります。

Q.【採用内定】会社からの採用内定を辞退することは可能か。

A.
民法上は、労働者が使用者に対し退職を申し出れば、2週間経過後に退職できる(民法第627条第1項)ことになっている点を踏まえ、まだ、労務提供のない採用内定者は、採用内定を自由に辞退(解約)することができます。
ただ、いくら自由に辞退できるからといって、入社日の直前に辞退するなどの行為をすることは解約権の濫用とみなされる場合がありますので、会社側のことも考え誠意を持って対応するのがよいでしょう。
なお、会社が内定辞退による損害賠償を請求することも考えられますが、請求による会社の実益はほとんどないと思われます。

Q.【労働条件】求人広告と労働条件が違っていた。

求人広告を見てA社に応募し、パートタイマーとして働くことになりました。ところが、実際に働く段階になって、会社から直接示された賃金の額は、求人広告の内容とは違ったもので、「広告の内容と違う。」と言うと、「広告の条件はあくまで目安だから我慢して働いてほしい。」と言われました。このまま我慢するしかないのでしょうか。

A.
求人広告は広く公に浸透しています。信義則の上から言っても、求人広告の内容どおりの労働条件にすべきと思われますので、再度、求人広告の内容を守ってくれるよう会社に話してみてください。
ただし、求人広告として掲載された労働条件は「申し込みの誘因」ととらえられており、申し込みそのものではありません。したがって、求人広告どおりの賃金額を請求した場合、会社は絶対応じなければならないとは、必ずしも言い切れません。いずれにしても、採用時に労使双方が取り交わす労働契約の内容が正規の労働条件になります。
また、使用者は労働契約の締結に際して、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならず、一定の事項についてはそれを記した書面を交付する必要があります(労働基準法第15条第1項)。
なお、労働者は、明示された労働条件が事実と相違する場合には、即時に労働契約を解除することができます(労働基準法第15条第2項)。

Q.【労働条件】パートタイマーとして雇われたが、労働条件がわからない。

私は、パートタイマーとして雇われましたが、労働条件がはっきりしません。どの程度、説明されるべきものなのでしょうか。

A.
使用者は、パートタイム労働者を雇い入れる際、労働基準法で義務付けられた明示事項(労働時間、賃金、退職事由(解雇事由を含む))のほかに昇給の有無、退職手当の有無、賞与の有無等について、文書(労働条件通知書)の交付が義務づけられています(パート労働法第6条第1項)。
したがって、少なくとも上記の事項については、明示するよう請求できます。

Q.【就業規則】就業規則を見たことがない。

勤務時間など労働条件を定めた就業規則というものを、今まで見たことがありません。従業員は知らないままでよいのでしょうか。

A.
パートタイマーやアルバイト等を含めて、常時10人以上の労働者を使用している使用者は、就業規則を作成し、会社の所在地を管轄する労働基準監督署に届け出なければならないことになっており、また、その内容を従業員に周知する必要があります(労働基準法第89条、同第106条)。
そのため、常時10以上の事業場であれば、使用者に就業規則を見せてほしいと請求してみてください。

Q.【就業規則】就業規則を作成する必要があるか。

A.
パートタイマーやアルバイト等を含め常時10人以上の労働者を使用している使用者は就業規則を作成する必要があります(労働基準法第89条)。
そして、使用者は次のうちいずれかの方法で就業規則を従業員に周知しなければなりません(労働基準法施行規則第52条の2)。
・ 常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること。
・ 書面を労働者に交付すること。
・ 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。
また、常時10人以上の労働者を使用している使用者が就業規則を作成しないと罰金に処せられます(労働基準法第120条)。
なお、従業員が10人未満の使用者の方でも、労働条件などを明確にすることで労使間のトラブルを少なくすることができますので、就業規則を作成しておくことをお勧めします。

Q.【賃金】残業代を支払ってもらえない。

1年契約の契約社員です。仕事は忙しく、毎日残業していますが、残業手当が全くつきません。どうしたらよいか教えてください。

A.
まずは、会社に残業手当を支払うよう内容証明郵便(※)により請求してみてください。
それでも払ってもらえないようなら、労働基準法第24条(賃金の全額払い)に違反することになりますので、労働基準監督署へ違反事実を申告できます。労働基準監督署による是正勧告が行われた場合、これを放置すれば司法処分される可能性があります。
また、簡易裁判所において、専門家(弁護士等)に委任せずにできる簡易迅速な裁判手続きによる少額訴訟(訴額60万円以下)を行う方法があります。
なお、労働基準法第115条により賃金請求権の時効は2年ですから、記録があれば労働者が退職した後であっても、使用者は2年前まで遡って支払う義務を負うことになっています。
※ 内容証明郵便とは……郵便局が、いつ、誰から、誰宛に、どんな内容の文書を出したのかを証明する制度です。

Q.【賃金】最低賃金制度は、アルバイトにも適用されるのか。

アルバイトで働いている者にも最低賃金法は適用されますか。また、会社がこれに違反した場合は、罰則がありますか。

A.
最低賃金は、原則として事業場で働く常用・臨時・パート・アルバイトなどすべての労働者に適用され、使用者は雇用する労働者に対して最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません。
なお、現在の愛知県の最低賃金は時間845円です(平成28年10月1日現在)。
○ 最低賃金の対象になる賃金には、次の賃金は算入されません。
1 臨時に支払われる賃金(結婚手当等)
2 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与等)
3 時間外労働・休日労働に対する割増賃金
4 深夜労働に対する割増賃金
5 精皆勤手当、通勤手当及び家族手当
○ 試みの使用期間中の者、精神や身体の障害により著しく労働能力の低い者等には、愛知労働局長の許可を条件として、最低賃金の減額の特例許可制度があります。
○ 罰則は、50万円以下の罰金となっています(最低賃金法第40条)。
詳しくは最寄りの労働基準監督署にお尋ねください。

Q.【賃金】従業員の同意なしに賃金がカットされた。

就業規則が従業員の同意なしに変更され、賃金の30%カットが行われました。このまま受け入れなければならないのでしょうか。

A.
就業規則の不利益変更には、合理的な理由が必要です。そして、不利益な変更が認められるか否かの判断は、次の5つの要件を満たしているかによって判断されます(労働契約法第10条)。
1 労働者の受ける不利益の程度
2 労働条件の変更の必要性
3 変更後の就業規則の内容の相当性
4 労働組合等との交渉状況
5 その他就業規則の変更に係る事情
お尋ねの賃金の30%カットが認められるか否かは、上記1~5の要件をすべて満たしていなければ、就業規則変更の内容が合理的とは認められないことになります。

Q.【労働時間】休憩がもらえない。

1日8時間勤務、昼休み1時間という労働条件のはずでしたが、実際は、昼休みがほとんど取れず、15分くらいの昼食事時間しかありません。おかしくないでしょうか。

A.
使用者は、労働時間が6時間を超える場合45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中にあたえなければならないことになっています(労働基準法第34条)。
 この場合、使用者は少なくとも45分の休憩を与える必要があり、与えない場合は、罰則の規程もあります。また、昼休み1時間のうち45分は、働いていることになりますから、その分の賃金を請求することも可能です。

Q.【休日・休暇】休みがもらえない。

週休2日制のはずですが、休日がほとんどありません。また、休日働いた分の賃金支払いもありません。おかしくないでしょうか。

A.
使用者は労働者に対して毎週少なくとも1回の休日を与えるか、4週間を通じ4日以上の休日を与える必要があります(労働基準法第35条)。
また、休日に働いた分の賃金、場合によっては割増賃金も請求できます。
まずは、その旨を会社に伝え、それでも会社が対応しない場合は、労働基準監督署へ申告するとよいでしょう。

Q.【休日・休暇】年次有給休暇(年休)がもらえない。

正社員として1年間働いていますが、年休がもらえません。

A.
使用者は、労働者が6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した場合には、10日間の年次有給休暇を与えなければなりません(労働基準法第39条)。
 現在、正社員として1年間働いているため、全労働日の8割以上出勤していれば、10日間の年次有給休暇が認められます。
 年次有給休暇は労働基準法に定められた労働者の権利であることを会社に伝えてみてください。それでも年次有給休暇が認められない場合は、労働基準監督署に申告してください。

Q.【損害賠償】会社の機械を壊してしまった。

会社の機械を不注意で壊してしまいました。「弁償してもらう。給料から引いておく。」と言われ、先月より給料から引かれています。このようなことが認められるのでしょうか。
A.
労働者の不注意などで使用者に損害を与えたとき、使用者は労働者に対し、その損害賠償を請求することができます。ただし、故意による違法行為による場合を除き、労働者の損害賠償責任は制限されるのが一般的です。
労働者の損害賠償責任が認められる範囲は、労働者の故意過失の程度、労働者の地位、使用者の指示の内容の適否等を基に総合的な判断により決められます。判例では、居眠りにより高額な工作機械に損害を与えた事例で、従業員の賠償を損害額の4分の1に限定としたものもあります(大隈鉄工所事件 名古屋地裁 昭62.7.27)。
賃金は全額払いが原則です。賃金からの控除は、労働者の合意がなければできません(労働基準法第24条第1項)。
なお、労働契約の不履行について、予め違約金を定めたり、損害賠償額を予定する契約も禁止されています(労働基準法第16条)。

Q.【労働災害】工場内で、作業中に怪我をしたが、補償を受けることができるか。

工場内で作業中に背後から鉄パイプが倒れてきて、背中に当たり怪我をしました。現在、自宅で安静にしていますが、補償してもらえますか。

A.
勤務中に怪我をされたなら、会社は、その費用で必要な療養をさせ、必要な療養の費用を負担しなければなりません(労働基準法第75条第1項)。
また、労働者災害補償保険法に基づく補償を求める場合には、管轄の労働基準監督署へ労働災害の申請を行わなければならないことになっています。もし、会社が労災申請の手続きを行わなければ、労働者が労働基準監督署へ労災手続きについて、問い合わせてください。
労働基準監督署において、労働災害と認定されれば、療養補償給付や休業補償給付が受けられます(労働者災害補償保険法第7条、13条、14条)。

Q.【労働災害】通勤途上に交通事故に遭った。

健康のため、会社最寄り駅ひとつ手前で降りて30分ほど歩いて出勤しています。先日、自動車と接触して事故に遭いました。徒歩で通勤中の事故は通勤災害と認められますか。
また、労災保険と相手からの損害賠償もあわせてもらうことはできますか。

A.
手前の駅で降りて徒歩で会社へ向かう場合であっても、それが一般的に利用すると認められる経路・方法であれば、途中で被った事故は通勤災害となります。
一般的に利用すると認められる経路・方法とは、定期乗車券に表示され、あるいは、会社に届け出ているような電車、バス等通常利用する経路は当然のことながら、たとえば「いつもは地下鉄で通っているが、気分転換でその日はバスでの経路を利用した。」など、通常これに代わることが考えられる通勤経路の場合も該当することになります。
ただし、特に合理的な理由もなく著しく遠回りとなるような経路をとる場合は、認められませんので注意してください。
なお、労災保険給付と加害者からの損害賠償の両方を二重で受けることはできません(労働者災害補償保険法第12条の4)。

Q.【転勤】会社の転勤命令に従う必要があるか。

現在、正社員として名古屋営業所に勤めていますが、会社から福岡営業所に転勤する旨命令を受けました。会社の命令に従う必要があるのでしょうか。

A.
一般的には、会社の業務遂行に必要なこととみなされ、転勤を拒むことはできないと思われます。
ただ、勤務地限定で採用されている場合や、就業規則などで転勤を拒否できる場合の定めがあり、それに該当する場合などであれば命令を拒否することも可能であると考えられます。
転勤命令を受けることができない場合は、会社に自分の事情をよく説明し、理解してもらうしかないでしょう。

Q.【出向】会社から突然、子会社に出向するよう命令された。

部長から、突然、来月から子会社へ出向するよう命令されました。前もって話もなく、自分の意向も聞かれていません。出向命令に従わなければならないのでしょうか。

A.
出向には、「在籍出向」と「転籍出向(移籍出向)」の2つがありますが、一般的には「在籍出向」のことを言います。
在籍出向の場合には、必ずしも個別的な同意は必要ないとされています。判例では、就業規則や労働協約に在籍出向についての具体的な定め(出向義務、出向先の範囲、出向中の労働条件、出向期間等)があり、それが従業員にあらかじめ周知されている場合には、包括的な同意があったとして、必ずしも人事発令のたびに労働者の同意を得る必要はないとしています。ただし、事前に包括的な同意があると認められる場合でも、無制限に出向命令が有効となるわけではありません。出向命令が、その必要性、対象労働者の選定にかかる事情その他の事情に照らして、権利の濫用と認められる場合には、出向命令が無効とされます(労働契約法第14条)。
したがって、出向命令に合理性が認められない場合や、対象従業員に著しい不利益を与えるような場合でなければ、出向命令に従わざるを得ないと思われます。
なお、出向労働者と出向元企業とは基本的労働関係が維持されていますから、賃金その他の労働条件、雇用面で不利益が生じないよう出向元企業側の配慮が求められます(新日本製鐵事件 最高裁判例 平15.4.18)。

Q.【転籍】在籍出向後、転籍を求められている。

業績悪化の理由で関連会社に在籍出向させられました。その後、今度は転籍の話がありますが、どうしたらよいでしょうか。

A.
転籍の場合は、在籍出向と違い、出向元の会社の従業員としての身分を失い、出向先と新たな労働契約を締結するという重大な効果を生じさせることから、原則として出向命令時に転籍者の個別的な同意を得る必要があり、就業規則や労働協約に転籍を命じ得る定めがあったとしても、これを根拠に転籍出向を命じることはできないとされています。 出向後の転籍についても、その都度労働者の同意(承諾)がなければなりませんので、転籍に応じる意思がなければ、会社にその意思をはっきりと伝えてください。

Q.【解雇】就業規則に懲戒解雇の定めがなくても懲戒解雇ができるか。

気に入らぬ事があるとたびたび同僚に暴力をふるう従業員がおり、その都度注意をするのですが、改まらず、会社としては、規律維持のためにも懲戒解雇しようと考えています。当社の就業規則には、懲戒解雇の規定はありませんが、懲戒解雇することに何か問題がありますか。

A.
従業員の行為が就業規則上の懲戒事由に該当し、懲戒処分の内容も就業規則によっていることを求める判例があり、就業規則で定められていない事由での懲戒解雇は、認められない可能性があります(フジ興産事件 最高裁判例 平15.10.10)ので、慎重な対応が求められます。
このような問題を避けるうえでも、どのような場合に懲戒解雇できるか、就業規則において懲戒事由、懲戒処分の種類と程度を列挙しておく必要があります。
また、実際に懲戒処分を科す際には、その労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、その処分が客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であることが求められます(労働契約法第15条)。

Q.【解雇】「辞めてくれないか。」と言われた。

今日、いきなり上司から、「辞めてくれないか。」と言われました。辞めたくないのですが、どうすればよいでしょうか。

A.
労働者に退職を勧める「退職勧奨」と思われます。退職勧奨は、使用者から労働者に退職を勧めるものです。応じるかどうかは、労働者の自由な判断ですので、自分の意思で退職するかどうか決めることが重要です(民法第627条第1項)。
このように突然上司が「辞めてくれ。」と言ってきた場合には、まず、「それが本当に会社の意思なのか」、「発言の真意が退職勧奨なのか、解雇通告なのか、それとも単なるほのめかしなのか」確認する必要があります。
また、曖昧な返事をしたり、返事をしないまま出勤しない状況が続くと、使用者が事実上「了解」したと受け止めてしまうこともありますので、自分の意思を明確に伝えてください。

Q.【解雇】突然、雇止めされた。

1年間の契約社員として数回契約更新し、ずっと長く使うと言われ期待を持って仕事をしてきましたが、突然、期間が満了したから契約を打ち切ると言われ、納得ができません。

A.
契約社員の短期労働契約が反復更新され、期間の定めの無い労働契約と実質的に異ならない状態にある場合や、契約更新が期待されるだけの合理性があると認められるときは、使用者は一方的に無制限には雇止めはできません。雇止めをするには、契約期間満了とは別に合理的な理由が必要とされています(労働契約法第17条、東芝柳町工場事件 最高裁判例 昭49.7.22、日立メディコ事件 最高裁判例 昭61.12.4)。
なお、労働契約法の改正により、同一の使用者との間で、有期労働契約が繰り返し更新され、通算5年を超えた場合は、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるようになりました(労働契約法第18条、なお、平成25年4月1日以後に新たに開始する有期労働契約が対象です。)。

Q.【退職金】規定がなくても、退職金がもらえるか。

あと半年で長年勤務してきた会社を定年退職しますが、退職金をもらえるのか不安です。これまでは、退職した際にいくらか支払われていたようなのですが、基準が明確でありません。退職金は必ずもらえるのでしょうか。

A.
退職金は必ずもらえるというわけではありません。
退職金がもらえるのは、就業規則、労働協約、個別の雇用契約などで退職金の支払が決められている場合です。したがって、退職金をもらえるかどうかについては、就業規則等を確認してください。
なお、退職手当に関する事項は、就業規則に記載が義務づけられている事項ではありませんので、この点を念頭に対応してください(労働基準法第89条第3の2号)。
ただし、就業規則等に特別に退職金規程が明記されていなくても、長年にわたって退職金が支払われてきた事実がある場合、使用者は退職者に退職金を支払う義務を負うことがあります。

Q.【退職】年休を退職前にまとめてとることはできるか。

退職を申し出た後で、未消化の年休を請求したところ、「仕事の引継が必要だから」と拒否されてしまいました。この場合は仕方がないのでしょうか。

A.
使用者は、退職前であっても年休を与えなければなりません。
使用者には時季変更権が認められていますが、今回のような退職間際に請求があった場合には、変更すべき他の日がなく時季変更権を行使する余地がありません。したがって、従業員から年休の請求があれば、拒否することはできないことになります。
しかし、事務引継をないがしろにすることも好ましくないので、他に引き継ぎ可能な日時や方法がないか、退職日を先に延ばすか、あるいは引継ぎのために取得できなかった残余の日数については、これに応じた手当てを支給してもらうか、など会社側とよく話し合って、円満に会社を退職できるようにしてください。

Q.【退職】退職したいがどうすれば良いか。

退職したいのですが、会社が辞めさせてくれません。

A.
民法上は、使用者に対し退職を申し出れば、2週間経過後に退職することができます(民法627条1項)。
ただ、会社に就業規則がある場合は、就業規則の規定(1か月ぐらい前に申し出る場合が多いと思われます)に従って退職手続きを行うのが良いでしょう。
また、後々のトラブルを防ぐためにも、書面により退職の申し出を行ってください。

Q.【雇用保険】会社が倒産したが、雇用期間が短期間でも失業給付をもらえるか。

スーパーマーケットで、1年間の期限付きで働き始めてから10か月が経過する頃に、会社が倒産しました。このような場合、失業給付(基本手当)はもらえるのでしょうか。

A.
雇用保険(基本手当)の一般の受給要件は、離職日以前2年間の被保険者期間が通算して12か月以上必要ですが、倒産・解雇等により再就職の準備をする時間的余裕がなく離職を余儀なくされた受給資格者などについては、特定受給資格者として、被保険者期間が6か月以上あれば受給することができます。
詳しくは、最寄りのハローワークにお尋ねください。

Q.【雇用保険】離職証明書の離職理由について納得できない。

上司の嫌がらせにより会社を辞めさせられたのに、会社が離職証明書の離職理由を自己都合としたのは納得できません。

A.
ハローワークで、退職に至った経緯などを説明し、会社の記載が誤りであることを述べてください。ハローワークでは、会社に問い合わせをしたりして事実関係を確認し、適切な判断をしてくれると思われます。

Q.【労働組合】労働組合を結成したい。

労働組合を結成したいのですが、どのようにしたらよいのでしょうか。また、登記などは必要でしょうか。

A.
労働組合は、労働者が2人以上集まればいつでも自由に結成することができます。労働組合を結成したからといって行政庁に届け出る必要もなければ、使用者の承認も受ける必要もありません。また、組合名義財産の登記などをするのでなければ、登記の必要性もありません。
ただし、使用者の利益を代表する者が参加していたり、使用者から経理上の援助を受けているなどの場合は、不当労働行為の救済措置を受けることができません(労働組合法第2条)。
<不当労働行為>
使用者が労働組合運動に対して行う妨害的行為。労働組合法では組合員に対する不利益処分・団体交渉拒否・支配介入などを禁止しています。
労働者又は労働組合は労働委員会や裁判所に救済申し立てをすることができます。

Q.【労働組合】少数組合だからといって、団体交渉を拒否された。

当社には二つの労働組合があり、私たちの組合は少数派です。このたび、賃金体系について、会社側に団体交渉を申し入れましたが、少数組合のため会社は団体交渉に応じようとしません。どのように対処すればよいでしょうか。

A.
少数組合であっても、労働組合法上の要件を備えている組合であれば団体交渉権が保障されています。使用者が団体交渉を正当な理由なしに拒否することは、不当労働行為として法律で禁止されていますので、使用者は、団体交渉に応じなければなりません(労働組合法第7条第2号)。
なお、使用者が団体交渉を拒否したり、不誠実な団体交渉を行った場合は、愛知県労働委員会に対し不当労働行為の救済を申し立てることができます。

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